ひとりべや

大学生のつれづれなる日記です

フジファブリックについて思うところ

私はフジファブリックが好きだ。(18歳・東京在住)

何故、唐突にこんなことを語りだしたのか。

それはこれが一個人の閉鎖的なブログであり、ブログとは個人の趣味嗜好を垂れ流しても許される場所だと私が認識しているからでもある。言わば合法公開オナニー。

だが最大の理由は、フジファブリックの良さを語れるほど趣味が合う人間が周りにいないことだ。

 

例えば初対面の人とある程度打ち解けた段階になったとしよう。

お互いの趣味の話になって「あの、フジファブリックってご存知ですか?」などと聞いてみる。しかしここで返ってくる答えと言えば、大抵が「えっ、なにそれ?」なのだ。

どうやら今の大学生はフジファブリックを知らない人が多いらしい。実際そんなことはないとしても、なら私のハズレくじを引くこの運はなんなんだろう。

そういうわけで私は今、フジファブリックのあのテロっとしたメロディーの良い塩梅を喚き散らしたくてたまらないのだ。

 

一番好きな曲は?と聞かれたら、即答で『銀河』を挙げる。

私がフジファブリックにハマり始めた原因だからでもあるが、やっぱりあのサウンドとMVの不思議な感じはいつまで経っても脳裏に残る。

 

www.youtube.com

 

やっぱ、冒頭のギターにやられるよねえ。これにやられない人がいるのか?ってくらいハチャメチャにかっこいい。「タッタッタッタ トゥ↑トゥ↑」の部分も良い。

 

そして鋭利なギターのサウンドに刺されているところにぶっこんでくる、ボーカル(志村さん)のゆるい歌声。この塩梅が本当にたまらん。まさに銀河。

今となっては故人だが、私は彼の歌い方が好きだ。ひょろひょろとおぼつかない、失敗作のロケット花火みたいな不安定さが大好きだ。生まれたての小鹿のような危うさを孕んだあの声が好きだ。だからカラオケでフジの曲を歌っても、志村さんのような『味』が出なくて少し物足りなくなるものだ。

 

あとMVに関して言うと、あのサビのダンス。リアルタイムで見ていた人たちにお聞きしたいが、もしかするとこのダンスになんか名称がついて当時は流行語大賞をとってたりはしなかったのだろうか。このダンスを覚えるのはファンあるあるだと思う。

 

きっと今の若者にとって、この曲は昔の曲だ。

それでも『未来』を感じるのはなぜだろう。変な言い方になるが、未来は未来でも『古い未来』という感じがする。過去に保存された未来とでも形容すべきか。

まだ宇宙人が銀色スパンコールの全身タイツをはいて、アダムスキー型円盤に乗っていた時代の『未来』だ。

私たちがどれほど時間を進めても、この曲の中にある『未来』はずっと色褪せることがない。10年20年経っても、ずっとその時代の若者たちに『未来』を魅せ続けるのだろう。だからこうして私もハマってしまっているわけで。

例えば100年後、銀河を聴いた若者がフジファブリックから影響を受けてバンドを始める。音楽に傾倒する。それくらいの影響力はあるだろう。

私はそんな彼らがとても羨ましい。私もすべて記憶をリセットして、もう一度この曲に初めて出会った時のトリップ感を味わいたいものである。

 

私はフジファブリックが好きだ。

それはまるで夏の日に見る陽炎のような。五時のチャイムと共に聞く豆腐屋のラッパの音のような。晩夏のひぐらしのような。甘ったるい切なさがあるフジファブリックが好きだ。

 

だからまずは、大学での布教活動から始めようと思う。