Vtuberはなぜヒットしたのか
この頃『Vtuber』について考える。
何故考えるようになったかと言えば名前をよく聞くようになったからだが、そのカテゴリ自体が生まれたのは今から約2年も前らしい。
情報の波に乗り切れていない感じが否めない。
Vtuberについて私が考え始めた時期に合わせて、まるで示し合わせたように雑誌ユリイカでもVtuber特集が組まれた。
やはりこの頃のトレンドなのだろう。
というわけで、Vtuberとはなんたるかを答え合わせする前に、自分なりに考察してみようかと思う。
まず、現代において何故YouTuberが生まれたのか。
使い古された理論な気もするが、やはり『コンテンツの消費スピードの加速化』が大きいだろう。
インターネットの普及、それに伴い自分が必要とする情報だけを取捨選択して吸収する事ができるようになった。
以前何処かで、人に不快感を与える画像の読み込み時間は何秒か、という調査を見た覚えがあるが、そういうのも年々短くなっていくんだろうか。
まさに『欲しいものを欲しい時に欲しいだけ』が現代の娯楽のコンセプトだと言えるが、YouTuberはそんな今の時代にピッタリフィットしたジャンルと言えよう。
自分の興味がある企画だけを、早送りしたり戻したりして何度でも楽しめる。
CMで引っ張ったり決まった時間にしか見る事ができないTV番組とは、そこが決定的に違う。
あと、まとめサイトの無限ループに陥る時の感覚とも似ていると思う。
永遠に『次の動画』が再生される恐怖。
次の動画がつまらなかったら飛ばせばいい。
いやあ、本当に情報の飽和時代だなあ。
では、そんなYouTuberの二次元版であるVtuberは一体何なのか。
Vtuberとは即ち『バーチャルユーチューバー』、バーチャルなユーチューバーのことだ。
二次元のキャラクターが動画内で企画をこなし、視聴者はそれを見て楽しむ。
二次元キャラクターとは言え、もちろん3Dのモデルはちゃんと動くし、表情も豊かで、声を担当するのは『中の人』だ。
液晶画面の中でキャラクターが動くという意味ではアニメとなんら変わりはないが、 Vtuberの場合は視聴者との繋がりがより密になる。
中の人の存在と二次元キャラクターの融合、そして時には視聴者にレスポンスを返してくれたりするので、アニメの中のキャラクターよりもはるかに現実味があるのだ。
まさに『会いに行けるアイドル』ならぬ、『会いに行けるキャラクター』。
そう考えると、YouTuberとVtuberでは視聴者の楽しみ方が違うような気がするので、一概に一緒くたには出来ないな。
YouTuberの企画では面白さが第一に求められるが、Vtuberの場合は企画の面白さはもちろん、どれだけ視聴者と相互コミュニケーションを取る事ができるかも大きいような。
言わば、アイドル(既に知名度がある人物)がYouTuberをやるのと一般人がYouTuberをやるのとでは、売りの方向性が違うのと同じように。
Vtuberはなぜヒットしたのか。
そこらへんの構造をこんなウダウダな考察でなく、クッキリハッキリ解説してくれる記事を読みたいものであるがどうだろう。
やはり先日発売したユリイカを読むべきなのであろうか。
なんにせよまだまだ未知数なジャンルだと思うので、もっと色々な可能性を見てみたい。